2015年03月28日

button_15.jpg  習近平国家主席と二階総務会長が言葉交わす

日本テレビ系(NNN) 3月28日(土)

 中国・海南省での国際会議の開幕式に先立ち、習近平国家主席は自民党の二階総務会長らと言葉を交わした。

 二階氏が「今年5月、民間人などと共に改めて中国を訪問する予定だ」と説明したのに対し、習主席は「民間交流は大変大事だ。大歓迎する」と答えた。歴史認識を巡る問題は出なかったという。

 その後、二階氏は記者団に対し「(日本と中国の)首脳会談をやりやすい雰囲気を作ることが我々の仕事だ」と述べ、両国関係の改善に努力する考えを示した。
2014年03月01日

button_15.jpg  香港・長江実業、純利益10%増 13年12月期

2014/3/1 0:24

 【香港=川瀬憲司】香港の不動産大手、長江実業集団が28日発表した2013年12月期決算は売上高が前の期比4%増の323億1400万香港ドル(約4240億円)、純利益は10%増の352億6000万香港ドルだった。主力の不動産事業に加え、グループの中核企業で持ち分適用のハチソンワンポア(和記黄埔)も欧州を中心に好調で、純利益が20%増えたことが寄与した。

 長江とハチソンは「香港の超人」と称される李嘉誠氏が主席を務める。関心を集める引退時期について「私は今も仕事をする能力がある」と述べ、経営の第一線に立ち続けることに強い意欲をみせた。今年で86歳の李氏だが、この日も1時間を超す記者会見をほぼ1人でこなし、あらゆる質問によどみなく答え、健在ぶりを示していた。

 香港で報道の自由を脅かす事案が相次いでいることに関しても「もし香港から報道の自由がなくなれば、香港にとって大きな損失だ。私にとっても、ここにいるみなさんにとってもだ」と語るなど、社会・政治問題への関心ものぞかせた。

2014年02月14日

button_15.jpg  アジアビジネス成功の秘訣は「三本主義」 その1

日本企業の海外におけるビジネス展開を支援するのが仕事です。日本企業向けに中国や台湾でのパートナー探し、技術アライアンス支援、製品買い付けやOEM/ODMパートナー候補企業の情報提供、海外の展示会に出展する日本企業の支援など主な業務としています。この5年ほどで延べ400社以上の企業をヒアリングしてきました。

今回のコラムで取り上げるテーマは「三本主義」です。これはアジアビジネスを成功に導くための基本姿勢として、台湾人の企業経営者がよく使う言葉です。「三本主義」とは、「本人主義」、「本土主義」、「本領主義」の3つを指します。

1911年の辛亥革命で孫文が唱えたスローガンを「三民主義」と言います。これは「民族」、「民権」、「民生」とういう革命の3つの基本原則です。ここで紹介するのは「三民主義」ではなく、「三本主義」です。これは政治やイデオロギーの話ではありません。あくまでもビジネスの現場での話しとしてご覧いただきたいと思います。

台湾人経営者が唱える「三本主義」に我々日本人も学ぶべき点があるのではないかと思います。「三本主義」をひと言で表現すると、「経営者自らが、現場の最前線に立ち、徹底的に強みを主張すること」です。話を聞かせてくれた台湾人総経理は、「中国でビジネスを成功させるためにはこれがすべてだ」と力説。その姿がたいへん印象的でした。

「本人主義」とは・・・

まず、第一に「本人主義」とは、「経営者自らが率先してビジネスの陣頭指揮をとるべき」という考え方です。つまり、これはビジネスを「人任せにしない」ということです。経営者自らが現場で陣頭指揮をとり、スピーディーな情報収集と情報分析を行い、その場で判断し、その場で意思決定を行うことが重要です。変化に対してフレキシブルに対応していくためには、やはり経営者自らが現場に立つことが必要なのです。

責任者自らが現場に立てないケースもあるでしょう。その場合、現場責任者に「権限」がきちんと与えられているかいう点がポイントです。現場の責任者が「決定権」を持ち、それぞれの現場できちんとこの「決定権」が行使できる体制を作ることが必要です。台湾人経営者はこう考えます。

■ 責任者は誰・・・?

中国で日本企業誘致に携わる地方政府担当者からよくこんな話を聞きました。「日本企業は顔が見えない」、「誰が意思決定者なのかよくわからない」、「現場の責任者が決定権を持たされていないようだ」といったコメント。中国側から見ると、「意思決定ができる責任者がいない」というのはたいへん不思議な光景に映るのでしょう。組織で動く日本企業の実態を知らない中国人には「本当にビジネスをやる気があるの?」とも映るようです。

もちろん、最終的に意思決定をするのは「社長」です。しかし、日本企業の場合(特に大企業では)、社長は意思決定が済んだあとの「調印式」に儀礼的に現場に行くだけというケースもあります。さらに、調査から準備へ、法人立ち上げから工場の建設へ、実務レベルが下から順番に現地にやってくるというケースも奇異に映るようです。

日本の会社の場合、会社として方針決定に到るまで社内での根回しやスタッフ間の十分な意識の共有が必要であり、何度も稟議を重ねます。このように意思決定には一定のプロセスが必要で、一歩ずつ手続きを踏んで「組織」として意思決定がなされることが特徴です。

しかし、これが、日本企業が海外でビジネス展開をする際にブレーキにもなっています。台湾企業の場合、もし経営者本人が現場で陣頭指揮をとれない場合、だれに「権限」があるのかが明確にされます。経営者に代わって全権を委任される経営者の代理人が現場に臨み、強いリーダーシップを発揮して判断と決定を行っていきます。これが台湾企業のスタイルなのです。

次回のコラムは「本土主義」を取り上げます。

吉村章
TaipeiComputerAssociation 駐日代表
2014年2月1日



button_15.jpg  アジアビジネス成功の秘訣は「三本主義」 その2

アジアビジネス成功の秘訣の2つ目は「本土主義」です。これは、「現場主義」と言い換えることもできます。ビジネスが実際に動いている「現場」を自分の目で見て、自分の足で歩き、肌で感じ、その現場で陣頭指揮を執るということです。「本人主義」に続いて、この「本土主義」もアジアビジネスで台湾人経営者が重視するポイントです。

スピーディーな経営判断を行うためには、ビジネスの「現場」で活きた情報収集を行う必要があります。そこで集めた情報の分析も「現場」で行い、「現場」で整理し、「現場」で分析し、「現場」で状況判断と意思決定を行うことが重要です。こうした徹底した「現場主義」がアジアビジネスを成功に導く「鍵」であると言えるでしょう。

台湾人経営者のコメントです。「会議室でいろいろ考えても仕方がない。まずは自分の足で現場を歩き、実際に自分の眼で見て確かめるべき」、「自分の耳で現場の生の声を聞いて、活きた情報の中から必要な情報を見極め、経営判断にすばやく役立てる」というのが台湾人経営者の考え。彼は「日本企業は責任者が現場に来ないケースが多い。どうやって経営判断をしているのか」、「とても理解できない」と考えているようです。

■ 事前のデータ収集はどこまで必要か?

私の事務所では中国や台湾ビジネスに関する「個別相談」を行っていますが、事務所にいらっしゃる方から「中国の経済指標や企業データを入手したいがどうしたらいいか」と相談されることがけっこうあります。相談に来る担当者の方は事業計画を立てるための資料集めが目的であるようです。

政府発表の「統計資料」を取り寄せたり、与信のために企業の「信用調査」を行ったり、熱心にデータ集めをする人がいらっしゃいますが、こうした取り組みはほどほどにしたいものです。実は集めたデータはすべて「過去のもの」です。まったく意味がないとは言いませんが、本当に活きたデータがどのくらい手に入るものでしょうか?データ集めはほどほどにしておきたいものです。

中にはあれもこれもとデータを必要以上に欲しがる人がいます。社内稟議に提出するためだけのデータ集めであったり、集めたデータが多すぎて混乱してしまう方もいました。(中国のデータの場合、出所によってはデータの根拠となる定義やデータ集めの切り口が異なっているケースも少なくなく、整合性を取るのがたいへん難しいケースもあります)

「上司を説得するためだけのデータ集め」というケースもありました。「何ヶ月もデータ集めだけをやっている」という方もいらっしゃいました。統計数字の確認で出口のない迷路に迷い込んでしまう人もいました。何のためのデータなのか甚だ疑問です。こうしたデータはあくまでも補足的な資料と考えるべきで、やはり大切なのは「現場の声」です。

■ 日本企業はデータ収集にこだわり過ぎる・・・

「日本企業はあまりにもデータにこだわり過ぎる」という声を台湾人経営者からもよく耳にします。ある日本企業の担当者に台湾人経営者を紹介したときのことです。台湾人経営者が「データ集めに奔走する時間があるくらいなら、まずはとにかく『現場』に来て欲しい」と日本人担当者を一喝。「本当にやる気があるのなら、もっとスピーディに動くべき」と意志決定が遅い日本企業に対して苦言を呈したこともありました。

「日本企業はリスクを洗い出して、そのリスクを避けるための方法を考えることに熱心」とはこの台湾人経営者のコメント。台湾企業はリスクは「避けるもの」ではなく、「立ち向かうもの」と考えます。リスクの裏には必ずビジネスチャンスがあると考えるからです。

魅力的なビジネスにはすぐに喰いつくのが台湾人経営者です。石橋を叩いてもなかなか渡らない日本企業に対して痺れを切らし、自らが訪日して日本人経営者に決断を迫ることもありました。彼らはリアルタイムで入ってくるビジネスの現場の「生」の情報こそが重要だと考え、スピーディかつフレキシブルに行動します。

■ 現場に行ってやっと理解する「現場を見ることの重要さ」

海外視察を企画し、日本企業の皆さんと現地視察に行くと、帰りの飛行機で参加者の皆さんから必ず出る感想があります。ほぼ必ずと言っていいほど聞くことができる感想です。

それは、「やはり現場に行かないとわからない」、「自分の目で見て来てよかった」、「実際の状況は想像していた以上だ」といったコメント。統計や企業データでは見えてこない現場のムードとか、そこで働く人たちの熱気とか、中国経済の勢いとかを現場に行って自分の目で確認してくることが重要なのです。

できれば、我々が企画する海外視察で「やはり現場に行かないとわからない」を確認するのではなく、自らの力で現場に飛び込んで行った欲しいものです。
次回のコラムでは「本領主義」を取り上げます。

吉村章
TaipeiComputerAssociation 駐日代表
2014年2月3日



button_15.jpg  アジアビジネス成功の秘訣は「三本主義」 その3

■ 「強み」を見極めること、その「強み」を徹底的に発揮すること・・・

リーマンショック、そして尖閣問題を経て、日本企業が中国ビジネスに取り組む姿勢がだいぶ変わりました。「何かビジネスチャンスがありそうだ・・・」、「何かやりたい・・・」という声はほとんど聞かなくなりました。「何かできそうだ・・・」、「とにかく行ってみよう・・・」という方もいなくなったようです。「とにかく中国・・・」、「中国に乗り遅れるな・・・」とばかり中国に眼を向けていた時代は終わったようです。

今、ブームの矛先は東南アジアに向いています。「とにかく行ってみよう・・・」、「乗り遅れるな・・・」という方を今度はベトナムやミャンマーで見かけることがあります。かつて、中国を「ばら色」の可能性と考えた企業が、実は「茨」の道に迷い込んでしまったように、「チャイナリスク」を避けるために東南アジアに向っている企業も、今度はベトナムで、ミャンマーで苦戦を強いられることになるのではないでしょうか。

結局のところ、「強み」を発揮できない企業はどこへ進出しても「茨」の道です。「強み」を徹底的に見極めること、その「強み」を徹底的に主張すること、これはどこへ行っても同じではないでしょうか。「本領主義」とは、自分の「強み」を徹底的に見極め、徹底的に「本領」を発揮することです。自社の「強み」がその地域のニーズに合うかどうか、求められている「強み」として通用するかどうか、これをを徹底的に考えること。これが「本領主義」です。

新たな進出先で中国企業との戦いに巻き込まれるというケースも耳にします。ビジネスチャンスの可能性があるところにはたいてい「華人」がいます。先回りしてネットワークを網の目のように張り巡らして貪欲にビジネスに取り組んでいます。どこへ行こうと中国企業との関わり(華人との関わり)は避けて通れないようです。

彼らは、ビジネスチャンスを得るためには多少の「リスク」がつきものと考えます。そのリスクを最小限に留めて、チャンスをモノにするために、スピーディに、フレキシブルに、チャンレンジ精神を発揮して、ビジネスに挑んでいきます。リスクを克服し、それを「強み」に転換し、ビジネスを切り開いていくためのノウハウ(智慧)とネットワーク(人脈)を持っているのです。

■ 御社の「強み」を1分間で話してください・・・

こんなことがありました。企業訪問時の出来事です。訪問先は台湾でも有名な大手セキュリティー企業で、公安や軍関係のセキュリティー・システムを一手に引き受けている企業です。グループの総裁がわれわれ日本からの視察団を迎えてくれました。彼は業界ではちょっとした有名人です。

一方、日本側はベンチャー企業の若手社長グループ。ミーティングはまず総裁のひと言から始りました。彼は開口一番、「君たちの会社の『強み』についてポイントを3つにまとめて、1分間で話してください」と切り出しました。決して高飛車な態度ではなく、チャンスがあればアライアンスの接点を探そうという彼の姿勢。相手が中小企業でも、ベンチャーでも、「強み」さえ持っていればその企業と対等に付き合う。こうした姿勢は台湾企業共通の特徴です。

逆に、日本側から見ると相手が大企業であっても物おじする必要はありません。海外では意外と敷居は低いものです。要は主張できる「強み」があるかどうか、その「強み」をきちんと主張するかしないかがポイントです。 しかし、残念ながら日本側は準備不足でした。いきなり「強み」を3つに絞ってと言われてもなかなか即答できるものではありません。

もし、「1分間で会社の『強み』を3つのポイントにまとめて言ってください」といわれたら、皆さんなら何を伝えますか?私が講師を務める「海外市場開拓セミナー<実践講座>」では、こんなワークショップも取り入れています。「強み」を徹底的に見極めること、これが海外でのビジネスを展開するとき、まずは自社で取り組むべき課題の第一歩です。

http://www.asia-net.biz/20-2.pdf

■ 「三本主義」はそのまま日本企業が克服すべきウィークポイント

「三本主義」とは、「本人主義」「本土主義」「本領主義」の3つを指します。つまり、「経営者自ら(決定権を持つ責任者)が、ビジネスの最前線で陣頭指揮を執り、『強み』を徹底的に発揮してビジネスを進める」ということです。この「三本主義」にはアジアビジネス成功ののエッセンスが濃厚に凝縮されていると言えます。

台湾人経営者が言う「三本主義」を日本企業にも当てはめて考えてみた場合、果たしてどうでしょうか。もしかしたら、「三本主義」からそのまま日本企業のウィークポイントが見えてきそうな気がします。スピード、柔軟性、チャレンジ精神、それらを実行するためには「三本主義」が必要であり、日本企業の苦手な部分と言えるのではないでしょうか。

最後に個人的な見解ですが・・・。中国ビジネスはこれから進出しようという新規のビジネスはめっきり少なくなりました。しかし、逆に中国ビジネスに本気で取り組もうとする人が増えたように思います。「ホンキ度」が増したと言ってもいいかもしれません。「今だからこそ中国・・・」、「これからこそ中国・・・」という元気な企業を「三本主義」で応援していきたいと考えいています。

吉村章
TaipeiComputerAssociation 駐日代表
2014年2月6日



2013年12月06日

button_15.jpg  <日本人が見た中国>没弁法(仕方ない)を連発する総経理

「没弁法(メイバンファー)」―この言葉は日本語で「仕方ない」、「どうしようもない」という意味なのだが、私が最も聞きたくない、最も嫌いな中国語の単語の一つである。なぜなら、この単語を使う人は、自分の責任は棚に上げて、原因を全て外的要因のせいにする場合が多いからである。(文:柳田洋)

私は以前、ある国有企業との合弁会社を経営していたときに、その会社の董事会(取締役会)でこの単語を連発する人を見たことがある。その国有企業から出向してきていた合弁会社の総経理(社長)だ。

当時、この合弁会社の業績は可もなく不可もなく、若干の黒字を出しながらのんびりと経営されていた。しかし、その結果に満足がいかない私は、董事会で総経理に対して、営業強化による売上アップや、コストの更なる削減を求めていた。

しかし、総経理はどの要求に対しても様々なできない理由を挙げて、最終的には「没弁法」で締めくくった。

この総経理のやる気のなさは、国有企業出身者ならではのものであると思われた。なぜなら、昔の中国の国有企業の第一義は、利益を出すことではなく、雇用を生み出すことにあったからだ。総経理からしてみれば「社員がみんな楽しく働いて、全員にきちんと給料を払えるだけ稼いでいるんだから、それで十分じゃないか」ということなのだろう。

この合弁会社は私の会社が半分以上の株を持ってはいたが、合弁相手の国有企業から業務に欠かせない免許を使わせてもらっている手前、総経理の更迭決議は合弁の解消を意味する。そこで私は、民間企業出身者を副総経理(副社長)として送り込んだり、優秀な若手社員を管理職に抜擢して社内の改革を図ったが、総経理をはじめとする国有企業出身幹部の岩盤のようなやる気のなさに阻まれ、最後まで業績が改善されることはなかった。この合弁会社は現在、清算手続き中である。

今の中国の各都市は、目覚ましい発展を遂げ、ものすごい勢いで変化しているが、人の心や考え方はそう簡単に変わるものではない。ずっと国有企業でのんびり働いてきた人に、いきなり売上を上げろ!コストを減らせ!利益を増やせ!などと言っても、それは無理な話だ。

全ての国有企業の人たちが「没弁法」を連発する、とは言わない。しかし、中国企業と一緒に合弁会社を作るに当たっては、良くお付き合いをして、相手の考え方を十分に理解し、同じゴールを目指せるパートナーなのかを見極めた上で決断する必要があるように思う。

■筆者プロフィール:柳田 洋
永豊有限公司 総経理
1966年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、丸紅で石炭貿易に従事。1996年より5年半にわたり丸紅北京支店に駐在するも、起業の志捨て難く、2001年丸紅を退社。そのまま北京に留まり駐在員事務所代行サービス会社を設立。その後、クロネコヤマトの海外引越代理店として物流事業を立ち上げる。現在は中国での会社経営経験を生かし、中国に積極展開しようとしている日本企業の社員を対象に、講演、助言などのサポート活動を行う。著書に「起業するなら中国へ行こう!」(PHP新書)。

(Record China 12月6日)
2013年11月28日

button_15.jpg  アサヒグループHD社長「中国市場、したたかに取り込む」

■ アサヒグループHD社長・泉谷直木さん(65)

−−消費税率の引き上げ後をにらんだ事業戦略は
 「2つの視点で見ている。一つは『増税で価格が上がって消費が下がり、下手をすれば売上高も下がる』。もう一つは、アベノミクスが効果を上げている中で、賃上げがどうなるかの問題もあるが『確かに価格は上がるものの価値観が多様化する。それによって商品価格も多様化する』ということだ。それだけに(プレミアムや第3のビールなどの)ミックス戦略が非常に重要だ」

 −−賃上げと設備投資にどう対応するのか
 「法人税が下がれば確かにプラスになる。だが、それが設備投資に回ったとしても、われわれが行うのは全て『効率化』の投資だ。生産性を上げれば雇用に対し、むしろマイナスに働く。今の供給力はビール市場に対して高すぎる。需要が高まって供給力とのギャップが逆転すれば、そこで雇用や賃金が動く。見極めが肝心だ」

 −−高齢化や人口減はいや応なしに進んでいく
 「そこで、幅広い年齢層の健康生活を支えるグループ企業を目指したい。当社は長い間、大人を相手にアルコールの商売をしていたが、ベビーフードや高齢者向け食品といったそれぞれのニーズもある。舞台を広げればお客さまの数は増やせる」

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 −−中国食品最大手グループと粉ミルクなどを扱う合弁会社を近く設立する
 「小さな会社だが、アサヒが過半を出資する。1000億円単位の大きな出資額で始めると、中国側はマジョリティー(過半数)を渡さない。以前は大きく投資して工場を建ててという感じだったが、今後は小さく始めて成長を取り込みながら大きくする。取り込めなければ、やめてしまう。積極性は今までと変わらないが、よりしたたかにいく」(山沢義徳)

(SankeiBiz 11月28日)
2013年11月18日

button_15.jpg  『科学技術大国 中国』林 幸秀著

 現在の政治情勢の影響で、日本には中国をネガティブかつ政治的に描く媒体があふれている。そんな中、大胆にも中国をポジティブに取り上げた本が出されたことに、私はある種の驚きを覚えている。

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 著者である林幸秀氏は元文部科学省の文部科学審議官。退官後は、宇宙航空研究開発機構副理事長、東京大学先端科学技術研究センター特任教授などを務めている。

 そんな林氏は、本書において、日本では珍しく、中国の科学技術分野での成果、実績、問題点を素直に分析しているのだ。世界一と評価されたことのあるスパコン「天河1A」、有人潜水調査船「蛟竜」、天体望遠鏡LAMOST、核融合研究装置EAST、iPS細胞マウス「小小(シャオシャオ)」、遺伝子解析会社BGI社など、中国の最先端科学技術の成果と組織を取り上げ、高く評価。同時にその問題点も忌憚なく指摘、疑問点を提示している。

 さらに理系的な筆致で中国の科学研究現場の空気感と人物を描いてゆく。日本の科学技術分野の政策立案に長年かかわっていただけに、日本との比較もなかなか面白い。とくに取り上げたデータには説得力がある。

 中国経済の発展やダイナミックさに言及した本はそれなりにあるが、こと科学技術になると、多くの日本人は日本がまだ遙か先を走っていると錯覚している。

 今から十数年前のこと。中国に長く駐在した経験をもつある電機メーカーの幹部は帰国後、中国経済に対する彼の認識と感想を書籍化した。その中で彼は、「中国家電メーカーの雄とされるハイアールさえ、その研究開発費は売上額の2、3%しかない。われわれの足元にも及ばない。その存在をまったく恐れる必要はない」と言い放った。しかし、今、彼がかつて勤務していた会社は中国でのシェアを守り抜いているだろうか?  残念ながら、多くの日本人は成長途上のハイアールなど中国企業の問題点の指摘に汲々としてきたが、そのパワーと進歩力は無視し、成長の秘密を探ろうとする努力を怠ってきた。

 それから十数年経ち、今、中国企業が研究開発分野において世界の前列に出ていることは、私が指摘するまでもない。本書は非常に謙虚かつ冷静に中国の科学技術分野の進歩と発展を見つめ、日本が直面する課題を素直に直視している。

 施設や装置などハード面においては、確かに中国の技術は世界レベルに近づいている。が、それをまだ十分に使いこなせず、日本に後れを取っているところが多いことも確かである。

 一方、少子高齢化に苦しむ日本が科学技術大国としての地位を維持するには、優秀な人材とマーケットの確保が至上課題である。巨大な人口を擁する中国市場は魅力的なはず。日中がこの分野で手を携えるメリットは互いにとって非常に大きい。両国が激しく対立している最中、著者の提案は非常に冷静な呼びかけに聞こえた。  ジャーナリスト 莫邦富=文

(プレジデント 9月14日)
2013年10月20日

button_15.jpg  憂楽帳:さすらい人の歌、日本企業を中国企業が1億2000万円で買収

 従業員15人の日本企業を中国企業が1億2000万円で買収。2年前、経済紙が小さく報じたニュースに、オーディオ(音響装置)マニアが衝撃を受けた。

 経営基盤安定を求め、「漫歩者科技」の傘下に入ったのは埼玉県三芳町の「スタックス」。磁石を利用する通常タイプとは違う「静電型ヘッドホン」だけを製造する。1ミリの数百分の1と極薄の樹脂膜を震わす静電型は「澄んだ音」が出る長所の一方で、組み立ての大半が手作業。量産や低コスト化は困難なため、スタックスの技術は世界的に希少な存在だ。

 社長の目黒陽造さん(69)が求めるのは「自然の音」。聴き手が「再生装置の存在すら感じない」境地を目指す。18年前に1度倒産し、今度は中国資本が入るという大波が訪れても、志や製造工程を変えるつもりはない。今年は中国の顧客も新たに獲得し、業績好調という。

 秋の夜、ヘッドホンでシューベルトの歌曲「旅人の夜の歌2」を聴く。「全ての山の頂に 安らぎがある」。ゲーテの詩を唱える歌手とピアニストが両耳の間に存在するような錯覚。理想の音との遠からぬ距離に思いをはせた。【濱弘明】

(毎日新聞 2013年10月18日 大阪夕刊)

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2013年09月13日

button_15.jpg  日本の家電業、ハイアールに学ぶべし―中国専門家

2013年9月9日、日本のデジタル産業が競争力を失い始めていることは紛れもない事実だ。この苦境をどう乗り切れば良いのか、打開策の議論が日本の産業界やエコノミストの話題になっている。日本の国際化を象徴する人物であり、エコノミストである莫邦富(モー・バンフ)氏が、近日、日本誌で文章を発表し、今後中国の家電メーカーであるハイアールに謙虚な姿勢で学べるかどうかが、日本の家電産業の行く末を左右すると指摘した。

莫邦富氏は10年ほど前から、これ以上努力を怠れば日本の家電産業は中国企業に追い越されることになると、日本の企業に警鐘を鳴らしてきた。しかし、当時危機感を持つ日本人は多くはなかった。日本の家電メーカーは、中国の製造業といえば古びた薄暗い工場に怠惰な労働者、安価で低品質の製品という10年ないし20年前の感覚で中国企業を見ており、その多くが急速に発展する中国の家電メーカーに誤った認識を持っていると彼は指摘する。製品の質やサービスは世界をリードする日本企業には到底比べ物にならないというわけだ。

しかし、中国経済の急速な発展は家電業界に巨大な市場を提供することになった。中国の家電業界は絶えず革新を続け、世界市場の激しい競争を生み、世界の家電市場における最も重要な促進力になっている。この点は、莫邦富氏も異を唱えない。莫邦富氏は「日中両国の企業地位に逆転が生じた」と述べ、ハイアールが三洋の白物家電業を買収したことは、日中家電業の地位が完全に逆転したことの象徴であると述べている。

莫邦富氏は同紙でハイアールに惜しみない称賛を送っている。「1998年にハイアールを取材した時点で、ハイアールは2002年に中国の松下になると予測できた」と莫邦富氏。今日、ハイアールは世界の家電業界から最も注目を集める企業の一つに成長した。

80年代後半から、ハイアールは家電分野でドイツや日本の家電メーカーに学び、大きな目標を掲げひたむきに取り組んできた。三洋はその重点学習対象の一つでもあった。産業地位の逆転が生じた今、彼らの取り組みは最終段階へと差し掛かり、今度は日本が謙虚な姿勢でハイアールに学ぶことができるかどうかが、日本の家電業の明暗を分ける時なのだ。

ハイアールは日本企業の顧客への充実したサービスモデルを取り入れたことが成功の鍵となり、「製造業社」から「販売業者」までの全行程で革新を実現し、単なる利益追求を超越していると莫邦富氏は考える。10年前と比べるとハイアールはすでに高水準の発展段階に入っており、引き続き重点的に研究する企業に値すると莫邦富氏はいう。

(以上、9月10日のRecord Chinaの記事から)

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2013年08月17日

button_15.jpg  外国人が戸惑う中国でのビジネス、注意すべき9つの事柄―中国メディア

中国でビジネスをする外国人の多くは、自国の常識と懸け離れた中国のやり方に戸惑う。中国でのビジネスは芸術に例えられるほど繊細で、「郷に入っては郷に従え」の姿勢で臨む必要がある。中国経済網が伝えた。
 
1、名刺交換は敬意を添えて。
 
名刺の交換は両手で行い、軽くお辞儀をする。そして敬意を表するため、名刺を受け取った後は数秒間目を通し、ポケットに入れずにデスクの上に置く。
 
2、時間を細かく指定する欧米のアポイントは通用しない。
 
通常、中国でアポを取る際、相手側に「(約束の場所に)着いたら連絡して」と返されることが多い。これは中国の一種の伝統で、仮に約束をしていても、さらに重要な面会が発生した場合には事前の約束をキャンセルすることも珍しくない。
 
3、「関係」の意味は連絡するだけの間柄ではない。
 
多くの外国人ビジネスマンは「関係」という言葉の真意を理解していない。「関係」とは、長年の付き合いにより築いた信頼関係で、ビジネスの前にまず友人になる。これが中国のやり方だ。
 
4、酒の席でビジネスが動く。
 
「酒に酔ってどうビジネスするのだろうか」と驚く外国人も多いが、中国の北部では酒の席でその人の性格を見極めることがある。酒の席での印象が良ければ、ビジネスはスムーズに進むというわけだ。そのため、ビジネスにおける酒はとても重要だ。
 
5、中国でのビジネスは「持久戦」。
 
多くの外国人はビジネスにおいてスピードを重視するが、中国では完了までのプロセスを重視する。細かいところまで気が利き、長期的な発展の重要性を理解する人が受け入れられる。1つのビジネスで複数回会うことは当然で、その過程で食事を共にし、ネゴシエートを行う。中国に来て「1週間でビジネスを成功させる」などと期待してはいけない。「持久戦」こそが中国でのビジネスのスタンダードだ。
 
6、契約書は絶対ではない。
 
契約書を交わした後でも、中国ではディスカウントや契約内容について変更の相談が来ることは珍しくない。中国では当たり前のように行われていることで、代金の支払い間際まで交渉が続くと覚悟しなければならない。
 
7、代金振り込み前に領収書を発行。
 
中国のビジネスでは、商品などの代金が振り込まれる前に、相手先に領収書を先に発行することがある。つまり、お金をもらっていない状態で、相応の税金を先に負担することになる。
 
8、小切手の扱いは慎重に。
 
しわや折り曲げられた小切手は、銀行で対応してもらえないことが多い。仮に100万ドルの小切手にしわがついてしまうと、紙くず同然になる可能性も。小切手は保管に気を付けよう。
 
9、外国人を利用し、メンツを保つ。
 
上海市に住むオーストラリアの男性は、2010年に水産関連のイベントに出席。業界の専門家ではなかったが、「読むだけでいい」と原稿を渡され、3万5000人の前で演説した。その後彼を「欧州水産協会主席」と思いこんでいた人たちは発言を絶賛したという。これは決して彼に限ったことではない。欧米の方が進んでいるという中国人の先入観を利用し、プロモーションを掛けることは珍しいことではない。
 
(以上、8月17日のRecord China の記事から)

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2013年08月16日

button_15.jpg  中国・アリババ、香港上場暗雲 特殊株式巡り

 中国の電子商取引最大手、アリババ集団の香港での新規株式上場(IPO)計画に暗雲が垂れ込めている。創業者の馬雲会長ら経営陣が、株主としての権利がその他の株主よりも大きい特殊な株式を認めるよう求めているが、香港取引所がそれを拒んでいるようだ。時価総額約10兆円ともいわれる今年の世界最大級のIPOの行方が流動的になってきたようだ。
 
 香港の英字紙、サウス・チャイナ・モーニング・ポストが16日付で伝えた。アリババの株式のうち馬会長ら経営陣は10%強を持つだけで、上場後に経営へのコントロールが弱まることを警戒している。アリババ側は上場前に、投票権を一般の株式の何倍かにする特殊な株式を新たに設けることを検討しているもよう。
 
 これに対し、香港取引所は株主権の平等を定める上場規定に合致しないとの立場。同取引所の李小加最高経営責任者(CEO)も15日の決算発表記者会見で「アリババのようないい会社が香港に上場する日がくれば歓迎したい」としつつ、特殊な株式の容認については「今のところそうしたことは計画していない」と述べている。
 
 アリババの香港上場観測を巡り、株式の約37%を保有するソフトバンクの株価が大幅に上昇している。同社の時価総額は一時8兆円台に乗せた。
 
(以上、8月16日日本経済新聞の記事より)
2013年08月12日

button_15.jpg  中国での商談の実情と教訓、商習慣の違い、考え方の違い

 先日、日本企業が中国企業にある製品(機械)を売り込む商談に立ち会った。そこで繰り広げられた商談は、まさに日本と中国の商習慣の違い、考え方の違いを浮き彫りにしたものであった。何とか商談はまとめたが、日本側は何度挫けそうになり、何度「これ以上の商談を続けるのをやめよう」と思ったことか。その一部始終から得られる日中の商談の違いについて振り返りつつ、その場その場での教訓を書き出してみたい。
 
 ここは中国上海郊外。中国側は、地元で機械製造と販売を手掛ける中堅製造メーカーである。一通りの工場見学を終えて、和やかな雰囲気で昼食をとり、いよいよ午後から日本側が売り込む機械の商談に入るところだ。
 
教訓1:食事の席では、どんなにハードな交渉が待っていても和やかな雰囲気が崩れることはない。逆に食事がいい雰囲気だったからといって商談は別であると心得た方がいい
 
教訓2:食事は、中国人にとって最も大切な時間。仕事や商談、見学が途中であったとしても食事の時間を遅らせることはまずない。仕事優先でしばしば食事が遅れる日本とは違う

 
 日本からは、社長、海外(中国)担当取締役、担当営業、機械の技術責任者、通訳、私の6名。中国側は、社長、副社長、販売担当者の3名である。席につき、中国側の社長は長々と自社の歴史や地方政府との関係、技術開発に力を入れてきた説明を進めていった。日本では、会社の説明も製品の説明も担当役員やそれ以下の者に任せるケースが多いが、中国では社長が最もよくしゃべり、なんでも社長が自ら説明をする。たまに、担当の者が口を挟み説明を加えるが、すぐに社長が遮り細かい説明を続ける。会社の案内でも社長自らが説明することが多い。
 
教訓3:そもそも商談に社長が出てこない場合、あまりやる気がないと思っていい。それぐらい社長はどんな場合にも出てくるし、その場の大切な交渉や商談をそのまま部下に任せることは珍しい
  
 次に、日本側の説明になった。日本側はきちっと説明書を作成し、プレゼンテーションについてもきちっと紙を用意する。しかし、この紙を中国側に渡すと、突然、中国側の列席者はまともに日本のプレゼンテーターの話を聞かずに、目の前で紙をどんどん先に先に読み飛ばす。日本では、プレゼンテーターの話が詰まらなくても礼儀として最後まで聞く(聞いている振りをしている事も多い)が、中国人は、関係がないと思った説明はまず聞かない。
 
教訓4:中国の人たちは礼儀を重んじるが、合理的でもある。結論こそが重要で、余計な説明は実は嫌われる
 
 双方の説明が終わったので、中国側の副社長が切り出した。日本側の提出した見積もりを見ながら、「人件費が高い」「材料費が高い」といきなり値切り交渉に入ってきた。日本側は、突然のことに面食らっていたが、副社長は容赦ない。「人件費については、自分たちで何とかするのでここをもっと安くできないか」「材料も中国製で安い部材を使えないか」と攻めてくる。日本側は、「機械のメンテナンスはとても大切で、現地で十分教育を受けていないメンバーがやると壊れてしまう」「10年以上長持ちする機械は日本からの部品でないと賄えない」と反論する。しかし相手は納得せず、「中国側でも十分にメンテナンスは可能」「機械はまず3年持てば十分」と反論してきた。和やかな雰囲気は一変、価格をめぐって商談は非常に厳しい雰囲気に包まれていった。
 
 日本側は「いい品質」「いいモノ」と繰り返し主張するが、中国側は「安いモノ」と強い口調で押し返す。この重い雰囲気を打開するために、日本側は「価格の問題はさて置いて、ほかのテーマについても話し合おう」と提案する。しかし、副社長は、「いや価格こそが最重要問題」と主張、この話を延々と繰り返すことになった。
 
教訓5:中国の商談では、価格の問題がとても大きい。日本製品を取り扱う中国企業は、安い中国製品との闘いになるので、価格は死活問題なのである
 
 日本側が理解しておかなくてはならないのは、中国側は価格こそが最重要課題との認識から、商談前に関係者がストーリーをしっかり作っているということだ。むしろ、日本側の商談の進め方の方が行き当たりばったりだったりする。そもそも日本では、トップ同士での商談は「買うのは前提」ということで進められることが多い。見積もりはトップ会談での議題ではなく、基本合意後に担当同志で詰めればいいと思っている。だから日本では、価格が問題になっても「売る側」は価格を下げずに「おまけ」を付けてしのいだり、安くする場合はその代わりに数量を増やしたりと、長期的な取引関係を維持するために「痛み分け」というかたちで商談をまとめようとする。
 
 しかし、中国では、見積もりや価格の問題こそが、トップ同士がいる間で解決しておきたい重要課題なのである。この問題が解決しなければ、トップが出席していようと工場見学がムダになろうと商談を決裂させてしまう。
 
教訓6:日本側は長い取引関係で損得のバランスを取ろうとするが、中国側はそれぞれの商談で利幅をきっちり確保しようとする
 
 価格問題のために、とにかく見積もりをこれでもか、これでもかと値切り倒そうとする中国側。「日中友好」「○○先生歓迎」と赤い横断幕を会社中に掲げて歓迎してくれていた姿は何だったのかと日本企業の役員が不信感に襲われる瞬間だ。
 
 「社に帰って再検討させていただきたい。もう一度、見積もりを作り直させて欲しい」と社長が切り出す。日本の社長は目の前で商談がもめているのは心理的に耐えられないのだ。社長のこの一言で今度は、中国側が日本側に不信感を持ち始める。「本当は、日本企業はわれわれに売る気はなかったのではないか」「中国側の利益については何も考えずに、日本製だというだけで根拠もなく高く買わせようとしているのではないか」「本当に売って儲けたいのであれば、とことん中国側に付き合うはずではないか」「なぜ、価格の話をこんなにも嫌がるのか」と。
 
教訓7:中国では利益はともに分け合うという意識が強い。だから、中国側の言い分も聞いてくれ、と相手が思うのは当然のこと
 
 ここでやらなければならないのは、コーディネーターがブレークタイム(休息時間)を作ること。このまま煮詰めていくと並行線だ。さりとて、ここでいったん引き揚げると次はない。なぜなら、次回も同じことの繰り返しになるからだ。
 
 ブレークタイムの間、日本側の社長が「社長同志、サシで話をしませんか」と切り出した。ビックリした中国側社長は少し考えて「いや、会議で話をしましょう」と日本側社長の申し出を断った。中国の社長は一人で商談に臨むことはまずしない。一人でしゃべり倒しているときも必ず腹心を同席させている。けれども、日本のように役員会で多数決を採るのとは違う。信じられる仲間の反応や意見を聞きながら、自ら決断するのだ。何でも自分で采配しているワンマン社長に見えても、必ず周りの反応は見ているのである。
 
教訓8:この場合、社長ではなく日本側のキーマンと中国側のキーマンが非公式に面談を行い、いくらなら折り合うのか数字を出し合うことが必要だ。闇雲に値切り倒しているように見えても、中国側はきちっと妥協できる数字を計算してもっている
 
 ブレーク後、先に担当者間で煮詰めた数字より、さらに安い金額を提示してくる。話が違うと一度は席を立とうとする日本企業の社長。心の中では「やはり中国での商売は難しい」と中国でのビジネス展開全体に対して悲観的になってしまう瞬間だ。
 
 しかし、だいたいそこで中国企業の社長が妥協案を出してくる。「先ほどの金額でいいからそれ以外のサービスを付けてくれないか」と。日本側は一同、「どこまでも中国側は値切ってくるのか」と思いながらもメンテナンス部品を当初半年間無償で提供することで妥協。中国側の社長から握手を求めてきた。商談成立の瞬間である。
 
 最後の妥協案は、中国側社長の面子である。部下が交渉した金額で妥協されたら社長はいらなかったことになる。だから、社長が面子を発揮するために、プラスアルファを求めてきたのだ。
 
教訓9:最後は、みんなの前で中国企業の社長の面子を立ててあげることが重要
 
 ほかの議題については、社長以下のメンバーによって後日調整が図られ、その後、何の問題もなくスムーズに事が進められた。支払いについても、当初日本側は「また期日や回数について難癖をつけてくるのではないか」と警戒していたが、2分割でスムーズに入金されてきた。
 
教訓10:近年、中国の中小企業はキャッシュフローが厳しく、分割の場合は支払いが滞ることが多い。だが、資金的に余裕のある大手企業はスムーズに支払ってくれる。すべての中国企業が支払いを遅らせるわけではない
 
 中国での商談は難しい。しかし、細かいプロセスの中でその商習慣や考え方の違いをしっかり身につければ案外スムーズにいくことが多い。特に重要なのは、中国での商談では価格交渉において社長の役割が非常に大きいということだ。部下に任せがちになる日本企業の社長は、中国進出にあたっては肝に銘じるべきだろう。 (山田太郎=ユアロップ 代表取締役社長)
 
  (以上、2011年11月18日の日経BPの記事から)

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2013年07月08日

button_15.jpg  製造業 労働力不足と賃金高騰直撃 工場自動化 生き残りの鍵

 さまざまな製造業が、労働力不足や賃金高騰による大幅なコストアップに直面している中国で、生産工程の省力化装置や産業ロボットなど自動化ビジネスが注目を集め始めている。
 
 「中国の工場でこれまで従業員30人の目視に頼ってきた電子部品の外観検査工程を、これでそっくり置き換えられる」
 
 大阪市に本社を置く中堅機械メーカー、ヤマトの永田公二会長は、農村が広がる安徽省舒城(じょじょう)県で6年前に設立した自社工場で、日系電子メーカー向けに近く出荷する最新の省力化装置をみせながら、こう話した。
 
 この外観検査機の場合、装置の価格は約125万元(約2000万円)。一方、30人の人件費は社会保障費も含め、合計約150万元。1年で元がとれる計算だ。「ここ1、2年で人件費が製造現場の自動化装置の価格を上回り始めており、その開きは加速度的に広がっている」という。しかも沿岸部では、農村からの出稼ぎ労働者(農民工)が集まりにくくなっている。
 
 このため同社では「(反日デモが起きた)昨年秋は低迷した装置の受注も、今年4〜6月では昨年同期に比べ2倍のペースで伸びている」という。
 
 ◆人海戦術ネックに
 
 日系など外資系を中心に、対中進出した製造業の場合、資材の輸入や製品の輸出に便利な沿岸部の工場を自動化するか、まだしも労働力が確保しやすい内陸部に工場ごと移転するか、あるいは東南アジアなどに引っ越すか、選択を迫られている。工場移転のコストを考えれば、まずは生産の省力化と自動化が最優先の課題となる。
 
 電機や機械分野では小さな部品の分別、外観検査や不良品識別、衣料品や繊維分野では縫製や検品など、かつては人海戦術が最も力を発揮し、中国を「世界の工場」に押し上げた原動力の工程が、いまでは逆に、対中進出した製造業の成長のネックにもなっている。いかに工場を自動化するかが、13億人という世界最大の人口を抱える中国で製造業の生き残りの鍵になったのも、実に皮肉な話だ。
 
 中国のエコノミストは「労働市場が変化する中国で進む産業革命の姿だ」と話した。
 
 日本や韓国、台湾など、製造業が成長する過程で直面した労働力や賃金の問題は、13億人の人口を抱える中国でも避けては通れない。
 
 中国における生産年齢人口(15〜59歳)は2010年にピークを迎え、減少に転じた。背景には1980年代からの「一人っ子政策」がある。
 
 労働力の需給逼迫(ひっぱく)感は労賃高騰に直結する。中国に31ある省クラスの地方行政区に、経済特区として農民工を多数受け入れている広東省深セン市を加えた32地区のうち、18地区までが今年1月からの約半年で法定の最低賃金を引き上げたという。
 
 平均アップ率は約14%に達する。国内総生産(GDP)成長率が8%を切り、輸出や消費も伸び悩む経済環境の下、企業にとっては人件費コストばかり上昇する厳しい局面となる。
 
 ◆進むロボット導入
 
 中国の工場では今後、産業用ロボット導入も進みそうだ。国際ロボット連盟(IFR)によると、11年の中国での産業用ロボット出荷台数は前年比5割増の約2万3000台。景気減速下でも自動化ニーズは強く、12年以後も需要増が続いている。
 
 そうした中で、安川電機は6月、江蘇省常州市に産業用ロボット工場を開設した。自動車工場などで使う溶接ロボットを2年後に月1000台生産する。日系ロボットメーカーが中国に工場を置くのは初めてという。
 
 米アップル製品などの受託製造で急成長した台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が中国で展開している生産子会社、富士康科技(フォックスコン)は、14年までに塗装や溶接、組み立て作業などに100万台の産業用ロボットを導入する計画だ。
 
 中国に100万人もの従業員を抱える富士康だが、社会問題ともなった従業員の連続自殺や不審死で労働力の確保が難しくなり、これに人件費高騰が追い打ちをかけた背景がある。
 
 中国で製造業の人海戦術は転換の時にきた。ここで日本企業の技術力が試される。
 
(以上、フジサンケイビジネスアイ記事より) 
2013年05月27日

button_15.jpg  総経理の平均年俸1060万円 中国上場企業

中国の上場企業の総経理(日本企業の社長や最高執行責任者に相当)の2012年の平均年俸は64万2800元(約1060万円)と、11年に比べ3%増えた。地元経済紙の第一財経日報グループなどがまとめた。年俸首位は不動産最大手、万科企業の郁亮総裁の1368万元(約2億2500万円)。都市部で活発な不動産開発が続き、業績が堅調なことを反映した。
 
中国本土にある上海、深センの両証券取引所に上場する企業のうち、総経理の年俸を公表している2444社の数字をまとめた。年俸ゼロの33社は除いた。年俸未公開が9社、総経理を公表していない会社が6社あった。
 
平均年俸の約64万元は、中国の優良企業に勤める一般社員の平均年収の10倍程度とみられる。経営者が高額の年俸を手にする欧米型の報酬体系が中国でも定着してきた。日本企業の会長に相当する董事長はより高額報酬の事例が多いとみられる。
 
郁総裁の年俸は11年に比べ5%増加。全体で5位の孫秋艶・華遠地産董事兼総経理が女性ではトップだった。業種別では金融・保険業が平均227万600元と最高で、38万7200元の農林水産業が最も少なかった。
 
中国企業はグループの事業の一部だけを上場させ、上場会社の経営トップに非上場の親会社の要職を兼務させるなどの例も多い。このため、上場企業が公開している総経理の年収は、実際の収入の一部にとどまる可能性もある。
 
(以上、日経新聞記事)
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